「発達障害は増えている?」
発達障害という言葉が、
ここ何年かで急速に広がってきました。
発達障害と診断されるケースは増えたでしょうし、
確かに保育園の現場でも、
「気になる子」「グレーゾーン」
といわれるお子さんが増えてきています。
けれど、昔はそういうお子さんがいなかったのかというと、
そうではありません。
昔も、いました。
本当に、近年急に発達障害の子どもは増えてきたのでしょうか?
数が増えたというより、
社会の関心が発達障害に向き始めたということかもしれません。
言葉とその概念が広く知られるようになって、
これまで「あれ?この子ちょっと変わってるね・・・」
という程度だったのが、
発達障害と診断されるという数が増えたのでしょう。
発達障害は、
その子の持つ脳の機能の特性や、
その子をとりまく環境の中で育つうちに、
アンバランスさを持って発達し、
コミュニケーションや認知・運動などの能力に
偏りが生まれたのだと考えられます。
子どもの言動に影響を及ぼすものは、
生まれ持ったその子の資質や親との関係、
身近な大人の接し方、
友だちとの関わりなど、
さまざまです。
現代の、私たち大人の生活は、
ひと昔前に比べるとよりスピードアップし、
複雑になっていますし、
子どもたちの生活リズムや食生活も大きく変わりました。
仕事で心身ともに疲れ、イライラし、
余裕のない大人の状況は、子どもに直結します。
子どもはいつも「早く早く」と追い立てられ、
ゆっくり見守る、その子らしさを認めて受け入れる、
という余裕が大人側になくなってきているまま
子どもに接してしまっていることもあるでしょう。
現代の生活環境は、
以前なら問題にならなかった個性の子までも
生きづらさを感じるように
なってきているということもいえます。
原因は何であれ、
その子が今、
日常の保育園生活・学校生活に困っていることがあったり、
生きづらさを感じているのなら、
周りの大人は、特性を理解し、
その子に合った具体的な手立てを
取っていくことが必要なのは一緒です。
大人になっても同じですし、
大人になってから気付いた場合も同じです。
苦手な部分に対応したり、
得意なことをいかせる職種に就いたりするためにも、
特性を周りと本人がよく理解し、
人や社会との関わり方を知っていくといいですね。
気付いた時から始めましょう♪
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