バランスはとれていますか?


 テニスをやっている子どもたちに

「テニスを楽しんでやろう」

「練習も試合も楽しむことが大切だ」

という言葉をかけたとき、


親御さんたちは

「楽しむだけじゃあね~」

「人生大変なこともあるんだし」

「乗り越えていく精神力をつけないと」

とおっしゃっている場面をよく見かけます。


「楽しむ」ということは、

楽しいと感じることだけやる

しんどいことはやらない

ということではありません。


「楽に生きる」というのも、

イヤなことは一切せず、

好きなことだけして生きる

という意味ではありません。


たとえ厳しい練習でも

達成感や自分の力が引き出されてくるのを

子ども自身が感じてくると、

もっと練習したい!と自分から言うようになります。

楽しいからです。


「楽しむ」という言葉ひとつの中にも

いろんな意味のバランスがありますね。


「頑張らなくてもいい」というのも、

なまけものになっていいという意味ではありません。


「ひとのことばかり気にせず

もっと自分を優先していい」というのは、

自分勝手にしていいという意味ではありません。


頑張り過ぎて体調崩すぐらいしんどくなっているなら、

もっと自分を休ませる必要があるということ。


ひとがどう思うかを優先しすぎて

自分を置いてけぼりにしているなら、

もっと自分が何を感じているかを

気にしようという意味です。


何事もバランスが大切なのです。


どちらかに偏り過ぎていると

不具合が生じます。

首や肩や腕がどんどん前かがみになっていったら、

ダルくなったり凝ったり呼吸が浅くなったりしますね。


そうしたら、胸を広げて首や肩を後ろへ伸ばし、

肩甲骨を引き寄せる必要がある。


片方へ傾き過ぎているので

反対方向も意識するのです。


自分もひとも周りの状況も常に変化しているから、

そのなかでのバランスを考える。


「仕事に傾き過ぎてるかな~」

「趣味にハマり過ぎてるかな~」

「家族と過ごす時間が足りないかな~」

etc. エトセトラ・・・


変化する状況その時々でバランスを考える。

こころのサインを注意して受け取っていればわかります。

(普段から頭とこころの風通しを良くしておくことが必要ですね♪)


一方で、

同じ状況が続いて安定していると思っているとき、

何かが起きてトラブルだと感じることがありますが、

それは

「変化した方がいい」

という合図の可能性があります。


それまでのバランスが崩れて

うまくいかないなと感じたとしても、それは

古くなった考え方ややり方を変えるチャンスなのです。



~変化する中でバランスをとる・変化するからこそバランスがとれる~

enfanceアンファンス◆北城優子

内面の育ちを大切にした発達支援と保育者をサポート